成長したけりゃ本を読め『本を読む本』 M.J.アドラー C.V.ドーレン

本を読む本 (講談社学術文庫)

本を読む本 (講談社学術文庫)

  • 作者: J・モーティマー・アドラー,V・チャールズ・ドーレン,外山滋比古,槇未知子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1997/10/09
  • メディア: 文庫
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読書ブログを書いている身として、本の読み方に関する本は気になるもの。

名著、とウワサの『本を読む本』を読む。

概要

子供のころは、学校にいけば先生がいていろんなことを教えてくれる。でも一旦社会に出てしまえば、黙っていても先生が教えてくれることは(ふつう)ない。自分でなんとか勉強して学んでいく必要がある。

そんなときに「教師」のかわりになってくれるのが「本」。だから本を先生として、積極的に学んでいくための「心得」を身につけよう。

この「先生」かなり難しい

ところが、この先生=本、全然優しくない・・・。

まさに「心得」という感じ。

それもそのはず、原著は1940年に出版された『How to Read a Book』。それを『思考の整理学』で有名な外山滋比古さんが(複数いるうちの一人として)翻訳している。難しい文章になるのは仕方ないか。

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

小学生の読書から「シントピカル読書」へ

難しいけど頑張って読みました。

この本では本の読み方として、「単語の拾い方」といった、ふつう小学生がやるようなところからレベルアップしていって、最終的には「シントピカル読書」という読書方法がゴール。

この聞いたこともないような読書は、あるテーマについて複数の(沢山の)文献にあたって自分の考えをまとめるような読書。

ということは、今大学1,2年くらいの、あと数年で卒論を書かないといけないような年代にピッタリ。「ウェーイwww」なんて言ってるヒマがあったらこの本に書いてあることを身につけておくと卒論のランクがグッと上がる・・・かも。

そして、原著が『How to Read a Book』なのに「複数の本を読む」のがゴールに来てるのはナゾだなぁと個人的に。

死なないために本を読む

こう言うと大げさに聞こえそうだけど、この本に書いてある大きなテーマはコレ。

人間の精神には一つ不思議なはたらきがある。(中略)人間の肉体は、ふつう三十歳位をピークにしだいに下降線をたどるものだが、精神は、ある年齢を境に成長が止まるということはない。(中略)自分の中に精神的な貯えをもたなければ、知的にも、道徳的にも、精神的にも、われわれの成長は止まってしまう。そのとき、われわれの死がはじまるのである。

夏目漱石の『こころ』の名台詞をパクると、「精神的に向上心のないものは、ばかだ」といったところ。

こころ

こころ

この『本を読む本』ではもっと過激で、精神的に成長しないのは死ぬことだと言っていることに。

ちなみに『こころ』の中では、「?、ばかだ」と言われたKは本当に死んでしまう。

読み識視点

言ってることは正しいけど噛み砕いてほしかった

元も子もないけど、「この本の内容を正しく理解できて論じられるレベルであれば、この本はあまり必要ない」。コレにつきる。

言いたいことはわかるんだけど、のどにつっかえる感じ。

段階を追って読書の技法について説明されているものの、せめて表か図でもあればもっとわかりやすかったのになぁ・・・と。読書が崇高なモノになりすぎてる感をひしひしと感じた。

成長し続けることが大事なのは賛成

前に梅原大吾氏の『勝ち続ける意志力』で読んだ「成長すること=勝つこと」というのに似ていて、賛成。

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

自分が成長している実感がないと、生きてるカンジがしない。

余り難しいことを考えすぎずに、手元に残しておいてたまに見返す程度でいいかな、と思う本だった。

読み返したときのあたらしい発見に期待。