これさえ読めば読書術はOK『読書HACKS!』原尻淳一

読書HACKS! 知的アウトプットにつなげる超インプット術 (講談社+α文庫)

読書HACKS! 知的アウトプットにつなげる超インプット術 (講談社+α文庫)

読書術の本は世に数多あるが、それらを全部読んでいては本当にしたい読書に辿り着く前に死んでしまう。

読書術を知りたければ、まず最初にこの本を読めばOK。多くの本に書いてあるエッセンスを知ることが出来る。

読書術の書籍100冊以上への入り口

本書の特徴は、これまで出版されている読書術の書籍100冊以上にすべて目を通し、実際にわたしがやってみて効果のあるものや本質に共感できるものをちりばめているところにあります。

と著者が書いた通り、様々な読書術から得られるコツや週刊、技術のカタログとなっている点がGOOD。

ひとまずこの本を読んで、気になるテクニックや考え方については個別に取り上げられている本を読めばよろしい。

情報の洪水に溺れないために「読む技術」を習得する

情報があふれている現在、という内容は耳にタコが出来るくらい語られています。

そこで大事になるのが、自分に必要な情報を効率よく沢山集めること。そしてそれをどう学びにつなげるかということ。

ここで登場するキーワードが自分事化

入ってくる情報をただの教養としてなんとなく蓄えるのではなく、「自分に関係があることである・関心がある」と捉える。これによって、読書を通じて学ぶことが「苦しいこと」から「ワクワクすること」に変わっていく。要は「読書、楽しもうぜ!そして効果的に学ぼうぜ!」ということ。

読書を楽しむための初期のステップ

物事には順序があり、読書を楽しむためにも段階がある。後半では速読やアウトプットについてテクニックが書かれているが、ここでは特に初級編である「楽しむ」「のめり込む」ために何をすべきかを紹介したい。

読書の権利10ヶ条
奔放な読書―本嫌いのための新読書術

奔放な読書―本嫌いのための新読書術

  • 作者: ダニエルペナック,Daniel Pennac,浜名優美,浜名エレーヌ,木村宣子
  • 出版社/メーカー: 藤原書店
  • 発売日: 1993/03
  • メディア: 単行本
  • 購入: 1人 クリック: 11回
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奔放な読書、という上記の本に書かれている読書の権利10ヶ条というのが面白い。

例えば

  • 読まない権利
  • 最後まで読まない権利
  • 手当たり次第なんでも読む権利

などが含まれている。

読書が嫌いな人の中には「読書のステレオタイプ」が出来上がっていると思うが、この10ヶ条はそんな束縛の強そうなイメージをとっぱらってくれる。

読書というものは、自分の好奇心を原点にしてはじめるべきであって、興味のあるところからこじ開ければ良い
著者について知る

どこの誰が書いたかわからない本よりも、著者の人となりを知ったほうがより本を楽しめる。

本書では、「著者についてWikipediaで調べる」ことや「YouTubeで動画を見る」ことを勧めている。

例えばこの本の著者、原尻氏の話している様子はこの動画で見ることが出来る。

本書を読んだ時、このテクニックが出てきた時点で一旦手を止め、上の動画を見てから続きを読んでみた。

なるほど確かに、最初よりも著者の言っていることがスッと入ってくる。

まず声から入り、著者を再現させながら、本を読みはじめる。

本書で知った意外なテクニック、気に入った。

読書を通してどう学んでいけばよいのか

読書を楽しむことで、学びが加速する。

しかし、何も考えずにただ楽しめばいいというわけでもなさそうだ。

考えるべきは、「水平型読書」と「垂直型読書」

私は以前、15分あれば喫茶店に入りなさい。でも類似した考えに出会ったことがある。

15分あれば喫茶店に入りなさい。

15分あれば喫茶店に入りなさい。

水平型読書で自分の専門とは異なる分野に知識を広げていき、垂直型読書では専門について深く学ぶ。

まず垂直型読書で「スペシャリスト」を目指そう

つい手広く広げていきたくなるところをグッと我慢して、まず行うべきは垂直型読書。

専門を深く掘り下げることで「思考のホームグラウンド」ができる。何か物事を捉える際の「軸」が形成される。

著者の原尻氏は、もともとマーケティングの専門家。何か困ったことがあった際には、まず自分の専門であるマーケティングの視点に立ち返って物事を考える。

帰るべきホームがあるという状況は、問題に対処する上で相当に心強い。

余談だが、キャリアアップとして転職を希望している人の多くが職業専門的技能を軽視して(形成されていないのに転職をしようとして)いるそうだ。思考のホームグラウンドができていない「ホームレス状態」で飛び出していく人が多いとか。身につまされる。

読み識視点

読書のゆりかごから墓場まで?手厚い一冊

正直この本を手に取る人間のほとんどが「読書が好き」だと思うので、「読書を好きになるステップについて解説は必要だろうか」と疑問だった。

しかし、テクニックや考え方に触れていると、これまで知らなかったアイディアも多く、「本好きでも楽しめる」内容だ。

逆に、今まで読書術の本を読みあさった自負のある方には、既知のことしか書いていないかもしれない。

とはいえ、本書では上述の読書を好きになる段階から、最終的にアウトプットする段階まで細かく解説されている。

○○HACKS!シリーズに共通するが、読んだそばから1つずつ実践していける内容になっているので、気になるHACKから試してみるのもいいと思う。

読書HACKS! 知的アウトプットにつなげる超インプット術 (講談社+α文庫)

読書HACKS! 知的アウトプットにつなげる超インプット術 (講談社+α文庫)