心を強くする。『「処方せん」的読書術』奥野 宣之

「処方せん」的読書術  心を強くする読み方、選び方、使い方 (oneテーマ21)

「処方せん」的読書術 心を強くする読み方、選び方、使い方 (oneテーマ21)

著者の奥野 宣之氏といえば、○○は一冊のノートにまとめなさいシリーズで有名な方。

そのシリーズがあまりに有名なので、「本を出してまで言いたいことは一冊の本にまとめなさい」なんて辛辣なジョークを言われたり。

今回ご紹介するのは一冊にまとめなさいシリーズではなく、『「処方せん」的読書術』という本。

本書の概要

「メンタルに効かせる読書術」って、あまりない

奥野氏は、もともと「豆腐のようなメンタル」だと言います。

すぐにクヨクヨしたり、失敗をいつまでも引きずったり。(シンパシーを感じます)

そんな奥野氏が、うまくいかないことがあったり落ち込んだりしたときに救いとなったのが・・・

書店。

書店に行って本を買う(読む)ことで救われたといいます。

この「心を強くする=メンタルに効く」読書術に関する本が無いと思い、本書を書くに至ったそうです。

「楽しむための読書」には、ブックガイドや雑誌の特集記事がたくさんあります。「知識を得るための読書」「ノウハウやスキルを学ぶための読書」にも、昔からたくさんの名著がある。しかし「心を強くするための読み方」なんて、どこにも書かれていません。  だから、自分なりの効果的な読み方を身につけるまで、たくさんの回り道をしました。今まさに、かつての僕のように、なにか救いを求めて書店に来た人や、心の中で叫び声を上げながら棚の前を歩く人がいると思います。そんな、かつての僕のような人のために、体験的に学んだ「メンタルに効かせる読書術」を、本書にまとめることにしました。

確かに、ノウハウやスキルを学ぶための読書術に関する本が多い。

心を強くするまでの流れ

本書では、いきなり自己啓発のような本でパワーアップをするといった方法は取られていません。

  • 第一章 不安をしずめる読書ー鎮静剤
  • 第二章 前向きな気持ちを起こす読書ー気付け薬
  • 第三章 折れない心を作るための読書ー栄養剤
  • 第四章 自分を取り戻すための読書ー体質改善

といったように、まずは落ち込んだりしている心を鎮静剤で「普通」に持ってきて、そこから気付け薬で「プラス」に。そして栄養剤と体質改善で「強い心」へと変わって行くことができます。

愛のままにわがままに僕は自分にあう本を選ぶ

本書の中心となる主張が

「もっと主体的に、わがままに、自分の精神にジャストフィットする本を選ぶべきだ」

ということ。

もしそれで不安が解消されるのであれば、「買っただけで積んでおくのでも良い」とさえ言っています。

ビジネスマンはこういう本を読むべき、この本はこうやって読むべき、などという意識にとらわれずに、

好奇心のままに、読みたい本を読みたいように読む

ことが、メンタルに効く読書としては大切なのです。

伝記を読んで「あこがれ」を持つ

前向きな気持ちを起こすためのテクニックを1つご紹介します。

それは、偉人の伝記を読むこと。

改めて言われてみると、最後に伝記を読んだのは小学生のころ・・・なんて方もいるのでは?

「憧れ」は人を牽引する。  こういった効果に気がついてから、僕はモチベーションが下がったとき、道に迷ったように自分が何を目指しているのかわからなくなったとき、意識的に伝記を手に取ることにしています。

最近ではスティーブ・ジョブズの伝記も出ています。

もし落ち込んだときには、自分には無いもの、カリスマ性などを持っているような偉人の伝記を手に取ってみるのもいいでしょう。

読み識評価

「読書」という単語にワクワク感を感じさせてくれる

ビジネス書を多く読みふけっていると、「読書」が「お勉強」になってしまいます。

しかし、読書は自分を鍛えるためだけのものではありません。

心を解きほぐしたり、自分の感情をコントロールしたり。そういった効果を求めて読書をすることも大事。

読書に対する「思い込み」を解いてくれる、まるで清涼感のある目薬のような一冊。

読書って自由だし面白いよねそうだよね、と再確認できました。

本書から何を学ぶか

本を心の支えにする

本の読み方捉え方を凝り固まらせないこと。気分にまかせて自由に読んでいい。

自分だけにグッとくる名著に出会ったり、何度も何度も読み返す「心の薬」のような本が見つかるかもしれない。

自分だけの「常備薬」として、落ち込んだとき用、疲れたとき用など「本の処方箋」を持っておこう。

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